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『Buleria George』

フラメンコとジャズダンスの交叉を検証

2025/10/18
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第一弾の検証動画を公開しました♪

サイトのWorksページ(実績)は皆様への検証結果ご報告だけではなく、メンバー同士の相互理解も目的として、惜しみなく情報を記載していこうと思います。というのも、各々、メインのジャンルや仕事を持っていたりもしますので、ゆっくり膝を突き合わせてディスカッションをする時間がなかったりもします。また、関わる制作物によってメンバーが変わることも考えられるので、自身が携わっていないものは、見えないところで進んで行ってしまいます。このため、ここでメンバー間での情報共有も兼ねられたらと思っています。さて、本題に戻ります。

今回は、フラメンコとジャズを繋ぎ合わせる事に

まずは、いかにジョイントさせるかが大事です。初回ということもあり、活力を大切に、フラメンコのブレリアという3拍子(または6拍子)がベースとなった、早いテンポの音楽を土台にすることにしました。フラメンコは、日本ではあまり一般的ではない音楽ですが、YUKAさんが、大きな問題もなく、進みが早いので、焦りました。このプロジェクトで初めてご一緒しましたが、ダンスだけでなく、ピアノも触られていらっしゃったという事で、数回の打ち合わせで、ステップや動きが、ブレリアとリンクしているのは圧巻でした。非常に多才な方なので、とても助けられました。そして

まずは私の問題が浮き彫りに。。。

小生、フラメンコ畑のすみっコぐらしなので、足を打つ踊りの伴奏が当たり前で、音がならない踊りの伴奏はどうしてよいか分からなくなりました。頭では、『動きに音を合わせれば、、、』と安直に考えていますが、自分、、、不器用なもんで指が硬直して弾けませんでした。なんと弱弱しきかな。サパテアード(足音)ではなく、踊りの抑揚を伴奏できるようになる必要を感じています。音楽的な引き出しも追加していかなければいけません。

そういえばスペインで諭されたことがあります

スペインのスタジオで、踊り伴奏を弾かせて貰っているときに、とある踊りの先生から言われたことがあります。
『最近の伴奏者は、踊りが動かないと音を小さくして、足を打たないと軽く弾いてしまう。私が思う良い伴奏は、目に見えるものや、聞こえるものに反応するだけではなく、踊り手の心(気持ちの起伏)に合わせて、強さや大きさや弾き方を合わせる伴奏です。踊り手は、動いていなくても、胸の中で感情を高ぶらせて、必死に堪えているときがある。その時に、あなたがそこから居なくなったら、私は一人ぼっちになって倒れてします。そんな時こそ、強く音を出して、しっかりと背中を支えて欲しい。フラメンコにはチームワークが必要なんです。』
これはフラメンコという特定のジャンルでの話ですが、足音がない踊りの伴奏のヒントになるような気がしています。加えて、

ジャズとフラメンコの踊りの性質の違い

にも戸惑います。伴奏だけでなく、撮影もしているものですから、動きの速度、移動の範囲、進む方向の違いなどなど、映像といった観点でも目からウロコでした。この差異が難しくもあり、面白くもあるのですが、今回はミックスではなく、セクションを分けて、一曲で繋げるという事にして、フラメンコは足元主体、ジャズは全身を入れていく形で、MIHOさんとYUKAさんにリクエストしました。
MIHOさんはフラメンコで賞を受賞されていますが、他のジャンルの踊りも勉強されていて、ジャズと繋がるという事を念頭に、少しサパテアードの数を減らして、狭いスペースでも動きを入れながら、ジャズとの音量やビジュアルの差を和らげてくれていました。音楽的にも、映像的にも違和感なく、フラメンコからジャズに移行出来ました。

そんなこんなで、壁にぶつかりながらも出来上がりました

ダンサー部隊の懐深さがあり、スムーズにフラメンコから始まり、自然にジャズへと切り替わり、ラストへと向かいます。足を打つフラメンコの魅力、そしてフラメンコ音楽の上に、当たり前のように描かれるジャズダンスに注目してご覧いただきたいです。自然に流れるという事は、大変な労力なのだなと実感できた初回検証動画でした。

次回はこれから取り掛かります!

2本目も構想は練ってはありますが、年末に差し掛かってくるため、間が空いてしまう予定です。可能であれば、経過報告や、創作の様子などもSNSで発進していきたいと思っていますが、このプロジェクトは途切れることのない流れを作っていきたいので、時にはゆっくりと進ませてください。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。


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